2019年09月26日

『生野菜』




生野菜を食べるようになったのはいつからでしょうか?



少なくとも日本の食文化史に生野菜サラダというのが登場するのは戦後ではないかと思うのです。



江戸時代以前の日本では、



瓜、スイカなどを果物として食べ、ネギなどを薬味にする以外に、



野菜をそのままで生食する習慣はありませんでした。



付け合せやビタミン源としての野菜は漬物がその役割を果たしていました。



明治時代になって、日本に洋食が伝来すると、



豚カツなどにキャベツの千切りなどが付け合わされました。



また、サラダの材料となる生野菜も輸入されるようになり、

一部の食通の間では、生野菜のサラダが食されていました。




大正時代には、料理本などで紹介されるようになりましたが、



しかし、まだまだ一般の人びとの食卓に並ぶものではありませんでした。




現在のような、単品の料理としてのサラダの歴史は、



太平洋戦争以後、GHQの宿舎として接収された帝国ホテルで、



1949年(昭和24年)1224日のクリスマスイブパーティーにシーザーサラダが提供されたのが始まりです。




当時日本では下肥の利用が一般的であり、回虫、ギョウチュウなど寄生虫が蔓延していました。



これに対しGHQは化学肥料、堆肥の使用を徹底。



その後も、厚生省から1955年(昭和30年)に清浄野菜の普及について指導されたことなどにより



衛生面が改善され、安心して生で食べられるようになった結果、サラダも普及していくことになりました。




(「ウィキペディア・フリー百科事典」より)



このように戦後またたく間に生野菜を食べる習慣が広がったのですが、



寄生虫が多かったということもあるでしょうが、



生野菜を食べる習慣がなかったのは他にも理由がありました。



それは「とても食べられる代物ではなかった」ということです。




つまり無農薬無化学肥料、もろ自然農法と呼んでもいい本物の、正真正銘の有機野菜ですから、



これはとてもえぐい、渋い、苦い、辛いというものでした。




野菜が私達の口に入りやすい味になるためには、



戦後から始まった苦難の「品種改良」の歴史があります。




品種改良をし続けてえぐみを取り、渋みや苦みをとり続けて数十年、



やっと甘みのある今の野菜の品種ができたというわけです。




野菜はどちらかというと山菜そのものであり、



硬くコワく、とても生で食べられるはずはなかったと思います。



よく煮てやわらかくしてほぐして味付けをしたのだと思うのです。



大根などははじめから漬物にするために育てた野菜ですから、



これをすりおろして大根おろしにしたかどうかも不明です。



野菜はそのほとんどが漬物にするために栽培されました。



野沢菜や高菜など、また奈良漬なども昔からあった伝統的野菜の料理法であり保存法でした。



漬物にしてしまえばいずれ乳酸発酵をしますから、えぐみも渋みも苦みさえなくなります。



乳酸発酵させてから食べるという大変体にいいことを昔の日本人は知っていたのですね。
















posted by かっちゃん at 00:00| Comment(0) | 日記